闇金ウシジマくん完結!最終巻(46巻)を読んだ感想と、ラストに納得がいったかどうかなど

ウシジマくん46巻(完結) 闇金ウシジマくん

まず最初にはっきり書かせていただきたいのが、この先、まだ最終巻(46巻)を読んでいない方にとってはめちゃくちゃネタバレがあるため、結末を楽しみにしている人は絶対に読まないでください。

僕自身、ネタバレを喰らうのが大嫌いな人間ですし、こういった作品は自分でしっかりと結末を読むべきだと思うので。

まだ完結して3か月も経っていないということで、一応エクスキューズを入れさせていただきました。。。

うっかり目次を見て軽いネタバレを喰らう場合もあると思うので、目次もあえて抽象的な表現にしていこうと思います。

2019年5月30日、ついにウシジマくんの最終巻となる46巻が発売

マンガを読む人間は、「単行本派」「雑誌派」に分かれると思います。

僕は完全なる単行本派で、雑誌については一切読みません。
1話1話ぶつ切りで読まされる感じがあまり好きではないので。

当然今回取り上げるウシジマくんも、連載されているスピリッツでは一切読んでいません。
ゆえに、完結したことはとうの昔に知っていましたが、ラストについての情報はあえて入れないようにしていました。

迂闊にググるとネタバレを喰らう可能性があるので、ググることさえ控えていたくらい。

2019/3/4に完結したその日から、最終巻である46巻が単行本として発売される5/30が待ち遠しくて仕方がありませんでした。

そんな中、いよいよ迎えた5/30。
待ちに待った日です。
朝に風呂に入り、早めに仕事を片付け、満を持してコンビニにてウシジマくん最終巻を購入。

読むと高確率で憂鬱になるものの、読まずにはいられない。
そんな不思議な魅力のあるウシジマくんの最終巻をようやく手に入れ、厳かな気持ちで読みに入りました。

超ざっくりとしたウシジマくんのあらすじ

・・・と、最終巻の感想の前に。

この記事を読んでいるという事は、ウシジマくんのことを知っている方がほとんどだとは思うのですが、念のためざっくりとあらすじについて書かせていただきます。

1~32巻まで

冷酷非情な金貸しである主人公の丑嶋馨(ウシジマカオル)

この丑嶋が運営する闇金融『カウカウファイナンス』に群がる様々な債務者に焦点を当てつつ、社会の底辺層だったり、アウトロー達だったり、複雑な事情を抱えている人だったりの借金事情についてエグイくらいのリアリティを持って描かれていきます。

作者の真鍋昌平氏は、徹底した取材に基づいてリアルを追求するタイプの方。
たまに「さすがにこれは誇張だろう?」と思えるような部分もあるのですが、作者の性質を考慮すると、それすらただのリアルなのかもしれません。

 

構成としては数話~十数話で一つのストーリーが完結する形式で、ややハッピーエンドもあれば、バッドエンドもあります。

確実なのは、純粋なハッピーエンドで終わることはないということ。
闇金にお金を借りに来ている時点で、どう転ぼうが普通のハッピーエンドに持っていくことは不可能ですから。

序盤で言うと、、、

ややハッピーエンドの代表作が「フリーターくん」編。
この編の主役となった宇津井家の財産はごっそりとウシジマくんたちに奪われましたが、結果的にバラバラだった家族の心が一つになったという点ではハッピーエンドと言えるでしょう。

バッドエンドの代表作が「ギャル汚くん」編。
最後は裸のまま山に縛り付けられ、虫たちにジワジワと食われながら死にゆくしかない、という状態にまで持っていかれたという、まったくもって救いのないバッドエンド。

余談ですが、同作者の「スマグラー」という作品でおまけストーリーとして描かれていた、蛆虫に食われて殺されてしまうシーンもやばいです・・・
調子に乗ってはだめだ、品行方正に生きねば、という気持ちを改めて思い出させてくれます。

 

あとは、「ヤミ金くん」編の竹本の最後も本当にキツい。

中学時代の親友だった竹本を、断腸の思いで地獄へ送ることにする丑嶋。
丑嶋と竹本、どちらも譲れない主張・価値観があり、それが最悪の形でぶつかって最悪の結果を招いてしまいます。

 

・・・と、印象に残った話を書きだしたらキリがないので、このへんでやめておきます。。。

 

とにかく、32巻まではどちらかというと各債務者が主役という感じで、要所要所でウシジマくんが登場する、という程度。

しかしそういったストーリーの端々で、

「なぜ丑嶋がこういう人間になったか」
「丑嶋が大事にするもの」
「丑嶋が考える、人生に必要なもの」

「丑嶋馨という人間の本質」

などが小出しに表現されています。

33巻~46巻(最終巻)まで

ここからは、ウシジマくんが完全なる主人公となりストーリーが展開していきます。

飯匙倩(ハブ)との決着。

肉蝮との決着。

裏切ったマサルへの対処。

そしていよいよ、滑川秀信というとんでもないモンスターとの対決。

特に、最後の滑川秀信との対決は陰惨な気持ちになります。。。
圧倒的劣勢のウシジマくんがどうなっていくのか、色々な意味で本当に見応えがありました。

これまで傍若無人に振る舞い、一切不覚を見せない無敵とすら思えるダークヒーロー丑嶋馨が、いろいろなことを我慢しながらどんどん堕ちていく。
堕ちていきつつもそこには、我慢する理由だったり、最終的に勝つ為の算段をつけていたりと、とにかくウシジマくんの一挙手一投足に目が離せませんでした。

最後は、果たしてどうなるのか?
そんなことを考えて辿り着いた、最終巻である46巻・・・

最終巻(46巻)の内容【ネタバレあり】

ヤクザの幹部であり、武力・人脈・頭脳・度胸というすべてを兼ね備えた悪の権化のような滑川秀信(なめりかわひでのぶ)
その滑川から、いいように使われるようになってしまったウシジマくん。

しかしついに限界を迎え、ウシジマくんが滑川に反旗を翻します。
ここまでが45巻の内容。

 

そして最終巻である46巻では、滑川を殺すことを決意したウシジマくんが奮闘。
圧倒的に不利な立場にいながらも、盟友柄崎との信頼関係、洞察力や用心深さ、持ち前の機転などを活かし、絶体絶命の状況から見事滑川に勝利して生還。

それからしばらくして、再び仲間たちと平和に闇金運営をするものの、取り立て先にて不意に飛び込んできた債務者の弟によって刺されて死亡。

・・・これが、おおまかな流れです。

ウシジマくんが死んだかどうかについては議論の余地があります。
明確に死亡したという表現はなかったので。
『あしたのジョー』のように、読者の想像にお任せする、といった形ですね。

しかし、状況的にウシジマくんは死亡したと考えるのが自然かなと。

エンディングの内容を巡って

武力・人脈・頭脳・度胸などを兼ね備えた最強のヤクザ滑川秀信。
こんなチートキャラに近いような人間を相手に、どう考えても勝てそうになかったのに、土壇場でなんとかして勝ったウシジマくん。
しかしその後にあっさりと、軽く伏線があった債務者の弟によって刺されて死んでしまった。

このエンディングに対して、ネット上の評価は賛否両論でした。

しかし個人的には、虚しさは残れど、この結末しかありえなかったのではないかと思っています。

 

ウシジマくんが死ぬ、もしくは死に等しい状態になることは避けられないこと。

あれだけ非人道的なことをしてきて、

「仲間想いだから」
「ウサギ愛が強いから」
「家庭環境の問題で仕方がなかったから」

といった理由でハッピーエンドに持っていくという展開はありえません。

ライバルの滑川秀信は死刑が確実な状況。
なのに、さほど変わらないことをやってきたウシジマくんがおとがめなしで終わるわけにはいきません。

そういった状況で、

【長年苦しめられたライバル『滑川』との勝負自体には勝ったが、因果応報、結局は不条理な死を強いられた】

という、最もみじめな結末を迎えるというのは至極納得のいく展開だと思っています。

 

納得はいったのですが・・・

やはり、このマンガの特性ゆえか、読後感がなんとも表現しづらい・・・
非常に読み応えはあったのですが、どこか心が沈むというか、更なる深堀りを求めてしまうというか・・・

丑嶋馨という人間は最低でしたが、若くして人生を達観しているようなその考え方や立ち居振る舞いには、どこか敬意を表してしまいそうになります。

「金がすべてじゃねぇが、すべてに金は必要だ」などの芯を食った名言を吐けるほどの深い人間性を持った悪。

[関連リンク]■「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ」【ウシジマくんの名言①】

愛すべきなのか、それはタブーなのか。
どう捉えていいのかわからない、本当に考えさせられる稀有なキャラ。

完結したのに、まだ未練がましくこう感じてしまうということこそ、累計1700万部という大きな数字が生まれた要因なのだと思います。

 

ウシジマくんは、確かに悪です。
絶対悪。

しかし、心のどこかに信念を持ち、間違っているかどうかは別として、その信念に強く強く従って生きた。
その姿には、覚えてはいけないかもしれないような感銘を覚えてしまいます。

 

最後に。

ウシジマくんよ。
永遠なれ。

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